転職活動において、企業の求人に応募する際に履歴書とセットで提出を求められることが多いのが「職務経歴書」です。主に、業務経験とスキルを確認するための書類となります。
応募者の業務経験や所持している技能を記載し、応募する採用担当者に伝えていくことが重要です。初めて転職される方は特に書き方に悩む傾向があります。
ビジネス検討フェーズでは、サービスのコンセプトを「どのような職種の人でも迷わずに職務経歴書が作成できる」こととし、クライアントとの対話を重ねました。具体的には、「迷わない」というのは何を指すのか? などを深掘りしてディスカッションすることでサービスへの理解と必要機能の重要度の認識を合わせて行きました。
次に、ターゲットである転職者とキャリアアドバイザーの視点に立ち、役割関係なく本プロジェクトのメンバー全員で、実際に自分たちが職務経歴書を作成した時にどのようなプロセスだったのか?またその際に不都合に感じたことは無いか?といった観点から課題の共有を行いました。
課題の例として、
などが挙げられました。
このように、それぞれのターゲット視点での課題や要求を、現在と将来的に達成したい事業スコープと掛け合わせながら洗い出しました。
具体化に当たってはプロトタイプをご用意、実現イメージを可視化しながら擦り合わせを行いました。初回リリース時は機能としてどこまでをスコープとするのか、将来的に実現したい施策が不可能にならないような構造で開発できるよう、クライアント側をはじめバックエンドの開発者まで、全ての関係者の皆様と議論を重ねていきました。
スコープ定義後は、プロトタイプをベースに、リクルート様側で作成いただいたワイヤーフレームに記載された要件に対して、画面や機能の過不足、UX観点の懸念点を洗い出しながら、漏れや矛盾が無いように仕様の整理を行いました。
時代の流れを受け、スマートフォンしか持たない転職者でも、ストレスなく職務経歴書を作成していただくことが大きなテーマの一つでした。そのため、デザインもスマートフォンファーストで着手しました。
デザイン制作フェーズでも、引き続きプロトタイプ形式で進行いたしました。
実機でのイメージやアクセシビリティについて関係者の皆様と確認する場をもうけ、要素の優先度や必要性について一つひとつ議論しています。また、アトミックデザインを採用することで、要素単位でデザインを統一することが可能となり、スピード感を持ってご要望に応じたUIデザインを実現できました。
サービスロゴは、「1977年創業時から転職者を支援してきた、リクルートエージェント監修であることへの信頼感と安心が伝わるものにしたい」とのご要望をいただきました。
ご要望を前提とし、今回のサービスコンセプトである「簡単さ」や「軽やかさ」、「使ってみたい」と思わせるような、遊び心をほんの少し取り込んだデザインを目指し、異なるアプローチから3案ご提案しました。
最終的には、サイトにレイアウトした時の親和性や、今回のメインターゲットはもちろん、エージェントの窓口として万人に受け入れられることを重視した上で、エネルギッシュな印象のオレンジ色のロゴに決定しました。
プロジェクトの特性上、以下の3つの条件が求められました。
フロントエンド技術としては最新のモダンな構成を採用することで、上記3つの条件を実現いたしました。
「職務経歴書エディター」は、2020年3月にサービスリリースを迎えました。
ターゲットとしていた、初めて転職するカスタマーはもちろん、スマートフォンからの利用者も想定どおりの割合で確認することが出来ました。2020年9月現在も、リクルート様を中心に、さらに転職者の方に使いやすいサービスとするため分析・検証を繰り返しています。
ニジボックスとしても、さらに転職者の方がハードルを感じずに転職活動を始められる世界観を供に目指し、サービスの拡大に貢献できるよう、引き続きサポートさせていただきます。