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サービスの全面刷新を成功させるためには、ユーザーのニーズを多角的に分析し、膨大な仮説立案と検証サイクルの効率化が必要となっていました。
そこで、デザインチームはプロジェクトの上流である戦略からPdMと伴走して、あるべき姿や検討事項をビジュアル化。上流の戦略や企画に参画し、メンバー間での認識がずれないように、課題の洗い出しや議論の内容をリアルタイムで可視化するようにしておりました。
結果的に、一貫性のあるUXへの考慮や議論の活性化につながり、仮説立案の精度・スピードを上げることに貢献いたしました。
さらにはデザインチームが企画フェーズに積極的に染み出すことで企画背景を理解した状態で、デザイン制作に生かすことができました。
このプロジェクトでは、サービスをリニューアルすることで生まれる新しい価値が本当にユーザーに届き、ユーザーの問題を解決する効果があるかどうかを検証・分析する必要がありました。
弊社デザインチームでは、リニューアルの柱となる各機能において、それぞれの検証すべきポイントや適切な検証方法が異なるという点に注目し、場面ごとに適した検証手法を場面ごとに適した検証手法をPdMと共に検討・提案しました。具体的には、デザインディレクターが課題に応じたツールの選定、テスト内容の整理を行い、テスト用のデータをツールに組み込む作業からデザイナーが担当、テスト終了後にはユーザーの行動や課題を分析いたしました。このようにデザイナーがテスト設計~実行~分析まで行うことによって、よりユーザーのインサイトを理解したUX提案につなげることができました。
本プロジェクトに関わる人数は200名にも及び、50チームに細分化された体制で進められていました。プロダクトの方向性の変更が繰り返され、組織体制が流動的であったため、横の連携が難しく全体像やゴールが把握しにくい状況にありました。
そこで、弊社デザインチームは各チームからの意見を受け取れる状況を生かし、それぞれのチームが行う検討内容を共有しながらアウトプットの整合性を確認しました。デザイナーが率先してプロダクトの全体像を把握し、チーム間の橋渡しになることでプロジェクトの検討段階を主導することができました。また開発への橋渡しとしても、Figma上でReactに対応するコンポーネントを使用してデザイン作成を行ったため、スムーズに開発作業へ接続することができていました。
要件定義が終了し、急ピッチで開発を進めるリリース半年前の段階で弊社エンジニアがプロジェクトに参画いたしました。新しい環境で即戦力として求められる状況で、プロジェクトのキャッチアップやReact、Reduxを用いて開発されたリクルート独自のフレームワーク(redux-pluto)への迅速な適応が必要でした。
その状況に対する打ち手として個人でドキュメントを精読する、Youtube の動画教材や ChatGPT を用いたインタラクティブな学習に加え、周囲も積極的に巻き込んでキャッチアップを図りました。また、リクルート様ではモブプログラミングが普及していたため、社内外の関係者が協力しながらプログラミングを行うことで、新しいフレームワークを迅速に活用できるよう努めました。
参画当初はサポートメンバーとして制作範囲が限られていましたが、主体的にプロジェクトの全体像の理解を深め、プロジェクトを主導すべく伴走いたしました。
結果として、サイト全体のUX体験に一貫性を持たせたデザイン制作ができ、多くの機能開発もお任せいただくことができました。クライアントからは「社内でもトップクラスのデザインシステムになった」「非常に協力的に案件伴走いただけているため、今後もぜひ継続して支援いただきたい」との評価をいただきました。
また、リニューアル後も発生した課題に対して改善案の企画から参画しており、引き続きサービスのUI UX向上に向けた運用支援をさせていただいております。