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【成功する新規事業の秘訣とは?】アーリーアダプターを活用したアプローチ方法

【成功する新規事業の秘訣とは?】アーリーアダプターを活用したアプローチ方法

2020.6.5
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大量消費の時代を終え、人々のニーズが多様化している現代では、便利なモノやサービスで溢れ、ありきたりなビジネスアイデアでは市場にインパクトを残すことが年々難しくなってきています。

「Z世代向けに何か新しいサービスを作りたい!」
「デジタルトランスフォーメンションにちなんでなにかオンラインの事業を始めたい!」
「リモートワークする人向けになにか始めたい!」

など、漠然とアイデアはあるが、この変化の多い市場で生き残っていくためにどのようなビジネスにしていくべきか、具現化への壁に直面する方は多いのではないでしょうか。

そんな方へ、この記事では新規事業を成功させる秘訣についてご紹介します

そもそもなぜ、新規事業の多くが失敗するのか?

恐ろしい話ですが、新規事業の90%は失敗すると言われています。
そして、失敗の大半の理由は、「ニーズを満たせていないモノに時間とお金をかけて開発してしまう」からです。
ターゲットに求められていない事業にコストをかけてしまう・・・、そんな悲劇は起こりうるのか? と感じますが、多くの企業で起こっています。

少し古いデータになりますが、野村総合研究所の「中小企業の成長に向けた事業戦略等に関する調査」では、成功した企業、成功していない企業ともに製品・サービスの開発に注力する一方で、市場ニーズの把握に関しては成功した企業と成功していない企業で大きく差が出ています。(下図参照)
つまり、成功していない企業では市場ニーズをきちんと把握しきれずに製品開発を行っている事が多いのです。
アイデア創出ブログ記事添付スライド_1

資料:「中小企業の成長に向けた事業戦略等に関する調査」(中小企業庁) (https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H29/PDF/chusho/04Hakusyo_part2_chap3_web.pdf)を加工して作成

成功の秘訣【顧客の声、アーリーアダプターの声を聞き続ける】

では、成功するにはどうしたら良いのでしょうか。

結論から言うと、成功の秘訣は、市場のニーズを把握するために「顧客の声を聞き続ける」ことです
予算を一気に投じて一発勝負するのではなく、何度もやり直せるように少額で仮説検証を繰り返します。

そして、仮説検証の際、アーリーアダプターと呼ばれるターゲット市場のオピニオンリーダーの意見を汲み取りながら事業を進めることがポイントです。
1度だけ顧客の声を聞くのではなく、何度も何度も声を「聞きながら」事業案や製品をブラッシュアップしていくのです。

アーリーアダプターとは?

アーリーアダプターとは、事業やサービス独自の価値を切実に欲していると考えられる顧客層を指します
事業やサービスに対する市場の反応は主に5つに分類され、アーリーアダプターは他の潜在的なユーザー(アーリーマジョリティやレイトマジョリティ、ラガード)の意思決定に大きな影響を与えると言われています。(イノベーター理論:エベレット・M・ロジャース)

chasm_theory

  • イノベーター……新しい技術や商品をすぐに取り入れる人(全体の2.5%)
  • アーリーアダプター……自身の情報収集から採用し、他の消費者の意思決定の参考材料となる人(全体の13.5%)
  • アーリーマジョリティ……慎重だが比較的早く新しいものを採用する人(全体の34%)
  • レイトマジョリティ……周囲の口コミなどから判断し、大多数が採用してから採用を決める人(全体の34%)
  • ラガード……最後まで保守的で、伝統的な立ち位置となるまで新しい技術や商品を採用しない人(全体の16%)

■参考サイト:「ビズハック」企画書コレクション(図解・フレームワーク編) キャズム(Chasm)

【例】ワイヤレスイヤホンのアーリーアダプター

例えば、ワイヤレスイヤホンのアーリーアダプターは、ワイヤレスイヤホンが本格的に流行る数年前から所有していた人々です
ここ最近、ワイヤレスイヤホンを所有する人は増えてきましたが、数年前だとまだ価格も高く、商品レビューも少ない状況でした。
そんな状況の中ワイヤレスイヤホンを買った、ワイヤレスイヤホンのアーリーアダプター層は、より具体的にいうと以下の特徴を持つ方だと考えられます。

  • Aさん/32歳
  • 都内在住/一人暮らし
  • IT企業マーケティングマネージャー/年収800万
  • 出社前に音楽を聞きながらジョギングを行うことで、仕事へのモチベーションを高めている
  • 走っている途中で何度もコードが絡まり、イヤホンが耳から落ちてしまうことに嫌悪感を抱いている

そんなAさんはまだ周りの人がコード付きのイヤホンを利用している中でもいち早く、ワイヤレスイヤホンを購入するでしょう。
なぜなら、Aさんが日頃抱えていた課題「走っている途中で何度もコードが絡まり、イヤホンが耳から落ちてしまう」とワイヤレスイヤホン独自の価値「コードがなく、耳にフィットする形状」が上手く合致しているからです。

あるワイヤレスイヤホンの世界的企業では、600人もの人々に対して124の異なるプロトタイプ(製品やサービスなどの試作品)をテストし、最適な形を選び出したといいます。
アーリーアダプターを始めとする、市場のごく一部の人に向けたサービスアイデアも、ユーザーの声を取り入れながら何度もブラッシュアップし続けることで、世界中の人々に愛されるサービスになりうるのです。

【成功の秘訣の具体的な手順】アーリーアダプターを活用したアプローチ方法

このように、アーリーアダプターは強い切実なニーズを持っているため、そのニーズを満たす商品やサービスをいち早く取り入れる傾向があります。
つまり、新しくビジネスを始める際はそのビジネスのアーリーアダプターを見極め、いかに早く的確にアーリーアダプターのニーズを満たせるかが鍵になってきます。

では、どうすれば良いのでしょうか。
フローとしては主に7ステップあります。

  1. ビジネスの大枠のアイデア、方針を決める
  2. アイデアのターゲットとなるような人を集め、話を聞く
  3. 話を聞きながら、このビジネスのアーリーアダプターを見極める
  4. アーリーアダプターを集め、さらに話を聞く
  5. アーリーアダプターの話を参考に、アイデアをブラッシュアップする
  6. アーリーアダプターを集め、話を聞く(アイデアを検証する)
  7. 5と6をスピーディーに繰り返す

※ステップ1:もし、大枠のアイデアも決まっていない場合は海外事例を参考にすることをお勧めします。
■関連記事
【NIJIBLOG】 海外成功事例を取り入れるには? ニジボックス式ビジネスアイデアの取り入れ方

※ステップ2、4:話を聞く、ユーザーインタビューについてはこちらの記事を参考にしてみて下さい。
■関連記事
【事例で分かる!】より良いユーザーインタビュー分析の3つの条件とは?

成功の秘訣【顧客の声、アーリーアダプターの声を聞き続ける】の問題点

アーリーアダプターを始め、顧客の声を聞き続ける事が事業の成功への近道です。
しかし、「顧客の声を聞き続ける」ことにも問題点がいくつかあります

問題点

  1. 人を集めるのが難しい
  2. 声を聞くために、そもそも対象者を集めることが難しい場合が多いです。
    例えば、「30代男性」であればご自身のお知り合いの中でお声がけできるかもしれません。
    しかし、上記のワイヤレスイヤホンの例で言えば、「30代男性」かつ「毎日イヤホンをつける習慣がある」かつ「今のイヤホンに不満がある」人は少々ハードルが上がるかと思われます。
    イヤホンに限らず、ある特定の習慣や行動、特定のサービスを利用する人を何人も集めることは難易度が高い場合が多いです。
    もちろん、詳細に条件を設定せず、30代男性など大まかな条件で人を集めて、意見を伺うことも可能です。
    ただ、ステップ1では良いですが、ステップ4以降で事業やサービスの参考となる意見に出会う率は極端に低くなってしまいます。

  3. 声を聞き出し、正しく活かすことが難しい
  4. よく言われるのは、対象者を集め直接ユーザーに話を聞いたが、事業やサービスに活きるような情報を聞き出せなかったという話です。
    ユーザーの意見を効果的に聞き出し、その意見を事業やサービスの方針に活かすことは経験や労力を伴います。
    顧客の声全てを取り得ることが必ずしも事業への成功の近道とは言えません。
    実は、顧客の声でも参考にした方が良いものとそうではないものがあります
    しかしこの判断は安易にできるものではなく、初めて新規事業に従事される方だと、アーリーアダプターを見極めることは難易度が高いと感じられるかもしれません。

  5. 相談できる相手がいない
  6. 顧客の声を聞き続ける中で、「この顧客は本当にそう思っているのか?」「この顧客の声を信じてこのまま事業を進めて良いのか?」などの疑問や不安が出てくることがあります。
    事業のアイデアを煮詰めている、事業の初期フェーズではプロジェクトメンバーが少なく、担当は自分一人というケースも多いです。
    幸い他のメンバーがいる場合でも、全員が事業立ち上げ未経験で、方針に迷った際に相談できる相手が近くにいないこともあります。

問題点の解決法

以上のような問題点を踏まえて、ニジボックスでは以下のような形でお客様の新規事業のご支援をしています。

  1. 提携ネットワークからの対象者集め
  2. 対象者集めに悩む担当者様に代わり、独自の提携ネットワークから対象者を集めます。
    ただ集めるだけでなく、どのような人に話を聞くのが今の状況にとって良いのか、対象者の条件整理も行います。

  3. 専門家によるユーザーリサーチと分析
  4. 新規事業立ち上げの専門家であるUXデザイナーが顧客の声を聞き(ユーザー調査)、事業の参考となるよう正しく分析します。
    顧客に意見を伺うことはどなたでも出来ますが、相手から引き出す情報量は格段に違います。
    引き出した内容を整理、分析し、事業案をブラッシュアップしていきます。

  5. 伴走型のサポート
  6. 専属のUXデザイナーが伴走し、定例を設け密にコミュニケーションを取りながら進行していきます。
    議論を円滑に進めるためにワークショップ形式で定例を行ったり、顧客の声をレポートにまとめ可視化するなど、目的に合わせてサポートしています。
    新規事業は試行錯誤の連続です。
    事業を進めていく上で、今後どう進めていくのが良いのか悩まれている事業担当者様は多くいらっしゃると思います。
    顧客の声を軸に、担当者様と一緒に事業の成功を目指します。

まとめ

ここまで、成功する事業の秘訣をアーリーアダプターへのアプローチ方法をふまえてご紹介してきました。

事業を成功させるには、事業やサービスのアーリーアダプターを見極め、その声を参考に小規模なトライアンドエラーを繰り返すことが大切です。そうすることで失敗のリスクを減らし、市場のニーズに合致した事業を生むことができるのです。

とはいえ、どんな手法やフレームワークでも、ただそれを知っているだけではビジネスの結果には結びつきません。
結果として実らせるためには、実際に実践する中で経験を積み、手法を自分のものにしてゆく必要があります。

では、手堅く、リスクを最小限に実施するにはどうしたら良いのでしょうか?

そこで、「実績のある経験者のプロセスを参考にする」ことも一つの作戦だと思います。

ニジボックスは、リクルートの新規事業研究機関から誕生した経緯があります。
顧客のニーズを構造的に捉える手法を新規事業で検証し、新規・既存問わず、ビジネスの磨き込みを重ねてきました。

今回、ニジボックスが磨き上げてきたノウハウの一端を資料としてまとめ、公開することにしました。

また、下記資料にて、これまでニジボックスがUXデザインを用いてどのようにビジネス立ち上げや成功を支援してきたのか、ビジネスフェーズごとに実施例を一部ご紹介しています。

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