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新規事業や事業改善で必須のプロセス「デザイン思考」でイノベーションを!

新規事業や事業改善で必須のプロセス「デザイン思考」でイノベーションを!

新規事業のアイデア発想からビジネスモデル仮説検証までのメンターとしてニジボックスに関わってくださっている、ラーニング・アントレプレナーズ・ラボ 堤孝志さんを講師としてお迎えした「デザイン思考ワークショップ」を実施!

新しい商品・サービスを生み出すべく、前回はプロダクト・アウト寄りの「顧客開発モデル」について教えてくださった堤さん。
今回の新規事業開発の入り口は「マーケット・イン」。

この記事では、「デザイン思考」とは、何なのか? 
それが生まれた背景は?
本当に新規事業開発のためのアイデアが生まれるようになるの?

など、メンター堤さんの初心者の方にも分かりやすいお話とワークショップを通じて学びます!

今回のゴールはデザイン思考を理解し、新たな価値を生み出す商品を発案できるようになるです!

デザイン思考とは?

そもそも「デザイン思考」とは何なのでしょうか?

これは、マーケット・イン、つまり顧客起点でプロダクトを開発する手法の1つです。
まず、既存の商品やサービスなどに対して不便や不満といった「不」を抱えているターゲットカスタマーを定めます。
その人たちに対して、今までなかった全く新しい価値のあるプロダクトを提供できるようなアイデアを生み出す方法がデザイン思考なのです。

新しいプロダクトのアイデアが出てこない、という悩みを抱える人は少なくありません。
その大きな原因は次の2つだと考えられています。

  1. 自身のクリエイティビティのなさに諦めが生じている
  2. 固定観念や常識にしばられているため型にはまってしまう

この2つを解決できるのが「デザイン思考」です。

なぜそういえるのか、これが生まれた背景を紐解いてみましょう。

デザイン思考のルーツの1つは、シリコンバレーにあるデザインアンドコンサルフィングファーム企業「IDEO」です。
Apple社の最初のマウスをデザインした会社として知られていますね。

IDEO創業者のケリー兄弟はクリエイティビティに富むデザイナーの暗黙知を形式知化して誰でもクリエイティビティを発揮できるように目指したのがデザイン思考と言われています。
その後にスタンフォード大学にd.schoolという学部横断型プログラムを作り、誰もがデザイン思考を学び、クリエイティビティを発揮できるようにしたのです。

デザイン思考の特徴の1つは、「人を起点としている」ことです。

新規事業開発へのアプローチには、マーケット・インやプロダクト・アウトのほかに、ミクロ、マクロという軸があります。
デザイン思考の位置付け
出典:ラーニング・アントレプレナーズ・ラボ株式会社 堤 孝志氏作成資料

デザイン思考は、ミクロ視点で顧客を皮切りにアイデアを考える「人を起点としている」アイデアを出す手法、ということですね。

マーケット・インであれ、プロダクト・アウトであれ、顧客インタビューを実施しますが、訊くべき質問がそれぞれ異なります。
また、事業の進め方やサービスの作り方も違う。
なので、新規事業開発をしているときには“常に”どちらの方法で行っているのか、ということを意識しつつ取り組むようにしましょう。

デザイン思考でプロダクトを生み出す6つのプロセス

これまでのデザイン思考プロセスでは「共感」「課題定義」「アイデア」「プロトタイピング」「テスト」の5つを順番に行っていくというものですが、ここではそれに「情報分析」を加えた6つのプロセスでデザイン思考を行っていきます。
デザイン思考の手順
出典:ラーニング・アントレプレナーズ・ラボ株式会社 堤 孝志氏作成資料

赤いループと青いループで表現していますが、これは2つの輪ではなく、無限ループを意味しています。
つまり、「共感」「情報分析」「課題定義」「アイデア」「プロトタイピング」「テスト」を繰り返すというわけです。

色分けしてあるのは、デザイン思考の手順が「課題設定」「解決策検討」という大きな2つのステップに分けられるからです。

まず、課題を設定してから解決策を考える。

いきなりではなく、段階を踏むことでアイデア出しをしやすくしています。

また、赤ループと青ループに分けることで、「自分は今、どちらを考えているのか」を意識しやすくなります。
意識していれば、ニーズを捉えている段階なのに解決策を出そうとする自分やメンバーの意見や思考を抑えることができますよ。

ループで表現していたものの内容詳細がこちらです。
課題設定と解決策の検討
出典:ラーニング・アントレプレナーズ・ラボ株式会社 堤 孝志氏作成資料

工程1. 共感

ターゲットカスタマーになりきれるほど徹底的にその人の体験(UX)を引き出し、ニーズを発見します。

工程2. 情報分析

発見したニーズと、ターゲットカスタマーの付帯状況を整理して分析します。
ここでは「アブダクション」という第三の論理的思考法を実践しながら、その人さえ気づいていないニーズを推理・推測してあぶり出していきます。

工程3. 課題定義

情報分析の中から見えてきたニーズのうち1つを選び、それにどのような付帯状況をもって捉えるかを定義します。

工程4. アイデア

課題定義のステップで、定義したニーズに対するソリューションを考えてアイデアを出します。

工程5. プロトタイピング

出てきたアイデアを、ターゲットに実際に触ってもらえるように具現化します。

工程6. テスト

具現化したソリューションがターゲットの課題を解決できるのかを問います。

上記のステップをぐるぐると何度も回していく。
テストまでいったけど、そもそも取り上げたニーズが異なっているようであれば、再度、ニーズの探索にまで戻りますし、解決策だけが問題であれば、青ループの中をぐるぐる回していきます。
そうすることで、新しい価値を生み出すプロダクトにつながります。

この、赤と青、課題設定と解決策検討という大きな2つの段階に分けたことで、アイデアを出しやすくするということ以外のメリットがあります。
それは、新しさを追求できる、ということ。

課題設定のところで、誰も気づかなかった視点でニーズを捉えたり、全く新しいニーズを捉えたりできますし、解決策検討のところでは、新しい解決策を見いだせます。
もし、ニーズ自体が目新しくなくても、それを満たすアイデアは新しい、という状況を作り出せるのです。

とはいえ、今回のワークショップでは、誰も気づかなかったような視点で新たなニーズを捉えたほうが、より斬新なアイデアにつながりやすいので、課題設定のところから新しい視点での捉え方にチャレンジしていきます。

具体事例から学ぶデザイン思考6つのプロセス

デザイン思考を活用してどのように全く新しいプロダクトが生まれるのでしょうか。
d.school発ではじめて成功したシリコンバレーベンチャーのプロダクトの事例からイメージをつかみましょう。

きっかけは、途上国に住む人たちの生活体験を改善するアイデアをデザイン思考で考えよう、というd.schoolのひとつのプロジェクトでした。

そこで上がってきたのが、早産の赤ちゃんたちの命を救いたい、というニーズです。
先進国であれば、体温調整機能が充分に発達する前に生まれたとしても、インキュベーターによって元気に育ちますが、途上国にはそれがない。
そのため、多くの赤ちゃんが命を落としているという現状があったのです。

そのニーズに対して、「安い保育器を作ればいいのではないか」と考えがちですが、デザイン思考の手順に忠実に従って、「共感」をスタート地点としました。

工程1. 共感

共感するには現場で一次情報を拾う必要があります。
そこで、現地ネパールの病院を訪問したところ、保育器を発見。

しかし、使われていなかったのです。

原因は、電気が安定的に供給されていないこと、メンテナンスできないこと、正しく使えないことでした。

また、病院から50kmも離れた奥地の村々の赤ちゃんたちを遠かったりお金がなかったりという理由で病院まで連れて行けないことも原因の1つでした。

工程2. 情報分析

赤ちゃんの体温を維持したい、というニーズに対してそれができない理由を整理していきます。
付帯状況としては次のものが挙げられます。

・体温調節機能が未発達の段階で早く生まれた

    ■背景にある状況

  • 病院まで行けない
  • お金に余裕がない
  • 電気の供給が不安定
  • 「お母さんが」「自宅で」使えるものが必要

工程3. 課題定義

次に、ターゲットにするニーズを定義していきます。
必要なのは低価格の病院向け保育器ではなく、母親がその場で子どもを温めるソリューションです。

これまで「赤ちゃんを温めるには保育器が必要である」という考えにとらわれていましたが、共感し、情報分析をすることで、斬新な視点でニーズを捉えることができ、「温める」ということにフォーカスできるようになりました。

工程4. アイデア

課題定義ができたら、お母さんが病院に行かずに赤ちゃんを温めるにはどうすればいいのか、というソリューションを考えていきます。

ここで大切なのは、さまざまなアイデアをたくさん出すこと。

良いものも悪いかもしれないと思えるものもどんどん出していきます。

このチームでも、「お湯をチューブに流して温める」「体温と同じ温度の融解熱が出る材料を寝袋に詰め込む」といったアイデアが出ました。

工程5. プロトタイプ

ついで同チームはこれらアイデアに対し、近所のリサイクルショップで赤ちゃん用品を仕入れ、パラフィンパック入の小さな寝袋をハサミとテープを使って具現化しました。

このように、身の回りに有るものでいいから素早く形にすることは非常に重要です。

頭の中にあるだけではテストしてもらえないからです。

工程6. テスト

手作りの寝袋をプロトタイプとして見せながらインタビューしたところ、母親たちが「先進国から届く薬は強すぎる」と感じていることから、数値表示式温度表現だと、本来36.5℃に設定しなければいけないところ、「35℃」のように、低い温度に設定されるかもしれない、という恐れが見えてきました。

そこで、数値ではなく「適温」「不適温」表示にピボット。
プロトタイプを作り、実際に使ってもらい、さらにインタビューを重ねることで、このような改善点が見えてきました。

課題設定は正しかったものの、解決策検討工程での改善が必要だったため、青いループ内を何度も繰り返すことにより、商品のブラッシュアップが図られ、20万人以上の赤ちゃんの生命を救うプロダクトにまで成長しました。

思考法と実践練習

ここからは、デザイン思考の考え方を学びつつ、手順を実際に行います。

ポイントとして、常に、次の4つの頭の使いかたを念頭に置いておくようにしましょう。

  1. モノではなくコトでニーズを把握
  2. インサイトを得る
  3. 視点を変える
  4. ニーズの詳細把握のためにアイデアを具現化する

デザイン思考の4つの思考法
出典:ラーニング・アントレプレナーズ・ラボ株式会社 堤 孝志氏作成資料

これにより、型にはまりがちな状況を打破し、固定観念から脱却した発想が強制的に出来るような頭の使いかたに変化していくのです。

もう1つ、全工程を通じて覚えておきたいのが、「発散」「収束」フェーズを必ず分離して行うこと。
「発散」でアイデアをできるだけたくさん出し、それを評価するのは「収束」段階。

それぞれ別のステップだということを意識していれば、良いアイデアが出なくなる、という事態を避けられるというわけです。

発散と収束の分離
出典:ラーニング・アントレプレナーズ・ラボ株式会社 堤 孝志氏作成資料

一通り理論を学んだら早速それを使いこなせるようになるために実践ワークを行いました。
ワークショップのテーマは、「相手の体験を題材に、その改善に役立つ製品・サービスのアイデアを生み出す」こと。

工程1. 共感

ここでは、取り組むために選んだ「不」の体験について、相手になりきるまで、相手のニーズを理解します。

「なぜそういうことを考えるのか」と考える。

ただ、選んだ「不」がありきたりのものだと、ありきたりなアイデアしか出てこず、新しい価値を生み出すプロダクトにつながっていかないので、取り組みたい「不」を選ぶ際に、気をつけておきたいところです。

相手のニーズを把握するには、「モノ」ではなく「コト」で捉えるようにします。「パワーのあるドリルがほしい」という表面上のニーズの裏には「早く簡単に穴を開けたい」というやりたいコトが潜んでいます。それを把握できれば、解決策が見つかるというわけです。

モノではなくコトでニーズを把握
出典:ラーニング・アントレプレナーズ・ラボ株式会社 堤 孝志氏作成資料

また、「どんなモノが欲しいか」に着目してしまうと、相手は自分の知っているモノでしか答えられません。
それは既にあるモノ。

そのため、やりたいコトが何かを見極めるのが重要なんですね。

また、そのニーズの付帯状況も聞き出していきます。
これは、そのニーズにまつわる背景や課題・要望、またその人が既に行なっている取り組みや努力などを指します。

例えば、「夕食を食べたい」というニーズがあったとしても、その人が軽く食べてきたのか、夏バテに備えたいのか、何かうれしいことがあったのかという付帯状況によって、提案するメニューは異なってきます。
そのようなわけで、付帯状況もニーズと合わせて拾う必要があります。

さらに、ニーズを満たすための新たなヒントにつながる付帯状況を「インサイト」といいます。
それは、場合によっては本人さえ気づかなかったような、無意識の中にあることもあるため、「聞き出そう」とするより「こういうふうに考えているのかな」と推理推測して引き出す努力が必要になってきます。
でも、その努力が斬新なアイデアにつながることを思えば、努力のしがいがあるといえるのではないでしょうか。

ニーズの付帯状況
出典:ラーニング・アントレプレナーズ・ラボ株式会社 堤 孝志氏作成資料

工程2. 情報分析

ニーズと付帯状況を拾えたら、次は情報分析の工程です。
ここでは、拾ったニーズと付帯状況を整理して分析し、インサイトを導き出していきます。

「インサイト」とは、「共感」のプロセスでもでてきましたが、「付帯状況の特別バージョン」とも表現できます。
インサイトは、普段は隠れており表面に出てこないため、もしこれを導き出せれば、誰も考えられないようなアイデアを生み出せます。

これは、いってみれば宝の山につながりますが、デプスインタビュー程度の深掘りでは得られません。
顧客本人も気づいていないからです。

そこで必要なのが、たくさん拾い上げた付帯状況の中から取材者が探偵のように推理すること

ただし、そこで「見つけた!」と思ったインサイトは、顧客自身が述べたものではなく、あくまでもこちら側の推測・推論のため、後ほど検証が必要になることも覚えておきましょう。

このような頭の使いかたを「アブダクション的推論」といいます。

多くの人が考えているのとは全く違う、独自の解釈や視点を持つことで、固定観念を打ち破った斬新なアイデアを生み出すのに必要な論理的思考の型なのです。

工程3. 課題定義

次に、相手のニーズから的を突いた課題設定をする工程に移ります。

この課題定義を表すアイコンは、カメラなどを趣味としている人ならすぐわかるかもしれませんが、指で風景を切り取っている、つまり画角を決めている様子を表したものです。
一つの被写体でも、画角によってさまざまな表情を得られるように、相手のニーズを斬新な視点で捉えることで、的を射た課題定義ができる、というわけです。

課題定義
出典:ラーニング・アントレプレナーズ・ラボ株式会社 堤 孝志氏作成資料

そして、もしイノベーティブなお題(課題)を定義したいのであれば、ありがちなニーズではなく、インサイトを伴うニーズに注目しましょう。インサイトというヒントを活かせば、これまでにない新たなアイデア、新たなプロダクトを生み出しやすくなるからです。

イノベーションにつながる課題定義のコツ
出典:ラーニング・アントレプレナーズ・ラボ株式会社 堤 孝志氏作成資料

でももしかしたら、「そのインサイトに基づくプロダクトはその人だけに特化したもので、その他大勢に展開できないのでは?」という疑問が生じるかもしれません。そのため、最初から大勢をターゲットにしたくなってしまいがちです。

とはいえ、一人の人を徹底的にマークして、その人を満足させられるものが作ることができれば、実は同じようなニーズを抱えているほかの人にも満足してもらえるものとなるのです。たった1人を確実に振り向かせれば、100万人に届く、というわけです。

まず1人を満足させることから
出典:ラーニング・アントレプレナーズ・ラボ株式会社 堤 孝志氏作成資料

1人を満足させることを考えれば、自ずと課題は具体的なものになります。
ごく当たり前の抽象的なものでは新しいプロダクトが生まれないからです。

定義した課題が適当かどうかは、それが本当に現場からの声を拾った一次情報であり抽象度の高い一般論的なものではないこと、当たり前ではないこと、相手のインサイトを取り込んでいること、良いアイデアにつながりそうであることで判断できます。

工程4. アイデア

いよいよ青いループの工程に入ってきました。
ここまで整理分析しながら考えてきた課題をプロダクトに落とし込むためのアイデア出しをしていきます。

大切なのは発散のフェーズだということを意識して、良し悪しを考えずに思いついたものをできるだけたくさん出していくこと。
「数が質を担保する」ということだそうです。

そして、固定観念を取り外すためのデザイン思考ならではの手法「視点を変える(リフレーミング)」ということを意識します。

リフレーミングのコツは、対象を変えること、事前予防と事後対策どちらを選ぶか、また目的の目的に着目することです。
ニーズを満たすアイデアの方向性を考えるためにも、視点を変えながら、「どうしたら、こういうことができるだろうか?」という質問をしてみる。

堤さんはこの質問を、「きっかけ質問」と呼んでいます。

リフレーミングのコツ
出典:ラーニング・アントレプレナーズ・ラボ株式会社 堤 孝志氏作成資料

工程5. プロトタイピング

ニーズを満たすプロダクトのアイデア出しは、ものによってはイラストなどを添えて書き出してもらいました。
これによって、次のテストの工程に移れるからです。

工程6. テスト

いよいよ最後の工程です。ここでは、出てきたアイデアのプロトタイプを「不」の持ち主に見せて、一つひとつ評価してもらいます。

そのときに大切なのは、良し悪しを判断してもらうだけでなく、その評価の理由をフィードバックしてもらうこと。
それによって相手のニーズの背景に潜む価値観や、さらなるニーズも見えてくるからです。

また、この工程でも追加で付帯状況やインサイトが得られるようにすれば、新たな発見や気づきを得ることができます。

このように、アイデアから生まれたプロトタイプを相手にぶつけることで、新しい発見が生まれます。
また「アイデア」の工程から、場合によっては「共感」まで戻ってこれらの工程を何度も繰り返していきます。

最初のアイデア出しの工程では、「とにかくたくさん出す!」というのが命題でしたが、事業として展開することを考えれば、次の3つの要件を満たすアイデアを出すようにします。

  1. ニーズを満たせること
  2. 実現可能であること
  3. お金がもらえること

ニーズを満たす3つの要件
出典:ラーニング・アントレプレナーズ・ラボ株式会社 堤 孝志氏作成資料

振返り

今回のワークショップでは次のようなことを学べました。

デザイン思考とは

  • デザイナーの考えかたや行動様式を誰もが取れるようにしたノウハウのこと
  • 人を起点としたマーケットインでの商品開発法のひとつ

新しい商品アイデアを生み出せなくしている2つの要因

  1. 自身のクリエイティビティのなさに諦めが生じている
  2. 固定観念や常識にしばられているため型にはまってしまう

デザイン思考の6つのプロセス

  1. 共感
  2. 情報分析
  3. 課題定義
  4. アイデア
  5. プロトタイピング
  6. テスト

また、共感、情報分析、アイデア、プロトタイピングではそれぞれ固定観念打破のため、強制的に頭の使いかたを変える必要がありますが、次のようなテーマを念頭に置いて作業していく必要があります。

  • 共感――モノではなくコトでニーズを把握する
  • 情報分析――インサイトを得る
  • アイデア――視点を変える
  • プロトタイピング――ニーズの詳細把握のためにアイデアを具体化する

出すアイデアの満たすべき3つの要件

  • ニーズを満たせること
  • 実現可能であること
  • お金がもらえること

デザイン思考は、さすが「社内だけで活用するのはもったいない」と考えられるだけのツールですね。
固定観念を打ち破るような頭の使いかたをしつつ、学んだ6つのプロセスを踏めば、誰でもデザイナーのようなクリエイティビティーを発揮できるということを理解できたので、ノンデザイナーのスタッフにとっては特に「活躍の場が広がる!」と感じられるワークショップでした。

ニジボックスは、リクルートの新規事業研究機関から誕生した経緯があり、デザイン思考をはじめとする様々なビジネス手法を実際にリクルートの新規事業でも数多く実施し、検証を重ねてきております。

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監修者
監修者_丸山潤
丸山 潤
元ニジボックス 執行役員、TRTL Studio株式会社 CEO、その他顧問やエンジェル投資家として活動

コンサルティング会社でのUI開発経験を持つ技術者としてキャリアをスタート。リクルートホールディングス入社後、インキュベーション部門のUX組織と、グループ企業ニジボックスのデザイン部門を牽引。ニジボックスではPDMを経てデザインファーム事業を創設、事業部長に就任。その後執行役員として新しいUXソリューション開発を推進。2023年に退任。現在TRTL Venturesでインド投資・アジアのユニコーン企業の日本進出支援、その他新規事業・DX・UX・経営などの顧問や投資家として活動中。

Twitter:@junmaruuuuu
note:junmaru228