【保存版】知っておくと便利!ステージ別、新規事業立案のためのフレームワーク

【保存版】知っておくと便利!ステージ別、新規事業立案のためのフレームワーク

2020.2.14
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新規事業のフレームワークには、さまざまなものがあります。
しかし、それらを闇雲に探して使うだけでは、新規事業の立案は思うように進みません。

よって、適切な場面で、適切にフレームワークを使うことができるように、
この記事では新規事業立案のステージ別で「使えるフレームワーク」を紹介します。

新規事業を立案する前に考えるべきこと・知っておくべきこと

みなさんが今まさに、新規事業という「ものすごく難易度の高そうなもの」の立案に向き合っていることとしましょう。

最初に起こす具体的なアクションの手がかりとして、
既存のフレームワークを使ってみようとするのは賢いアプローチだと思います。

そしてさらに、以下の4つの点に注意していただくと、より効率的にアイデアを現実のものにして行けるはずです。

なぜ新規事業をやるのか?

一般的に、新規事業の多くは「失敗」すると言われています。

企画倒れになるもの、資金が底をついて断念するもの、利益が出ず撤退するものなど、
失敗の理由はさまざまですが、プロジェクトメンバーが「なんとなく」やっているものは、
失敗する可能性が高いと言ってもいいのではないでしょうか。

新規事業に臨む際は、「どんな課題を、どう解決するのか」を常に意識しておくことが重要です。

それはつまり、
新規事業の社会に対する意義=「なぜその新規事業をやるのか?」を明確にする、ということです。

よって、新規事業を創りたいと考えている人は、まずこの目的の再確認をする必要があります。

時間・お金・人…「制約条件」を整理する

ヒト・モノ・カネ、そして時間というリソースは限られています。

新規事業に限らず仕事には必ず予算があります。
どれくらいの人を動かせて、いつまでにやるのか、制約条件があることを理解しておきましょう。
リソースを適切に配分し、より効率的に進めていくことも、新規事業を立案するためには重要です。

新規事業立案の各ステージを理解する

各項目ごとの解説は後述しますが、新規事業を立案する際にステージを6段階に分けると、
抜け漏れなく計画的に進めることができます。

上からマクロ~ミクロの視点(事業を取り巻く環境~商品・サービスのユーザー価値)へ順番に観ていくイメージです。

  1. 【事業環境分析】大まかに新規事業を取り巻く環境を分析
  2. 【市場選定】新規事業の立ち位置を明確化
  3. 【事業価値分析】新規事業の魅力を客観的に分析
  4. 【事業構造整理】新規事業に関わる人やお金の流れを整理
  5. 【顧客検証】想定顧客イメージを具象化
  6. 【仮説検証】仮説を実証し、事業化の可能性を見極める

フレームワークはあくまで手段

一点注意しておきたいのは、フレームワークを使うことはとても重要ですが、そのこと自体を目的としてはいけないと理解しておくことです。

目的はあくまで、新規事業を成功させること。
常に、俯瞰的な視点は忘れないようにしましょう。

「事業環境分析」をするときに使える新規事業のフレームワーク

それではここから、上記新規事業立案の6つの各ステージごとに、活用できるフレームワークを紹介していきます。

まずは、「事業環境分析」のときに使いたい2つのフレームワークです。

【3C】で全体像を捉える

3Cとは、

・Customer(顧客・市場)
・Competitor(競合)
・Company(自社)

3つの視点から事業環境の大枠を捉えるのに便利なフレームワークです。

各視点において一つ一つ情報を挙げることで、事業環境を整理していきます。

≪Customer≫
・事業の顧客となり得る人はどんな人か
・顧客のニーズはどんなものか

≪Competitor≫
・競合の数はどれくらいあるか
・競合のリソース(資本、人員等)
・競合の強み、弱み

≪Company≫
・自社のリソース(資本、人員等)
・自社の強み、弱み

競合についての情報を収集するときは、

「直接的な競合」「間接的な競合(価値競合)」

双方を見ることで、より幅広い事業環境を捉えることができます。

例えば、漫画アプリの新規事業を考えるとき、直接的な競合は既存の他漫画アプリです。

しかし、「可処分時間を楽しく過ごすサービス」の観点で考えると、
間接(提供価値)的に「動画アプリ」「ゲームアプリ」なども競合になります。

【SWOT】で勝ち筋を見つける

3Cの観点で整理した情報から、さらに分析を進めます。

SWOTとは、

・Strength(強み)=内部要因×ポジティブ要素
・Weakness(弱み)=内部要因×ネガティブ要素
・Opportunity(機会)=外部要因×ポジティブ要素
・Threat(脅威)=外部要因×ネガティブ要素

のことで、
自社と競合・顧客の情報から、
新規事業のKSF(成功要因)を導き出すフレームワーク
です。

「強み」「弱み」は、3C分析の「自社」とイコールです。
「機会」「脅威」は、3C分析の「顧客」「競合」から導くことができます。

新規事業立案においては特に、「強み」「機会」に着目することで、新規事業の勝ち筋を見極めることが重要です。

「市場選定」をするときに使える新規事業のフレームワーク

大まかな事業環境を把握したら、次はもう少し細かく市場の状況を分析しましょう。

【STP】で立ち位置を明確にする

STPとは、

・Segmentation=ニーズのグループ化
・Targeting=狙うグループ選定
・Positioning=自社の立ち位置の見極め

の頭文字をとって、
新規事業における自社の立ち位置=競合との差別化ポイントを明確にするためのフレームワークです。

STP分析は、上から順に以下のように進めていきます。

【1】 Segmentation
市場全体から、同じようなニーズを持っている顧客を「グループ」にする。

【2】 Targeting
1でグループ化した中から、自社の新規事業における商品・サービスを最も必要としてくれそうなグループを見つける。

【3】 Positioning
2でターゲットに設定したグループに対して、競合より魅力的に見える戦略を考える

「事業価値分析」をするときに使える新規事業のフレームワーク

次は、「新規事業の価値」を分析するときのフレームワークです。
4P、4Cというふたつのフレームワークを使いますが、
これらは独立して使うというよりは、ふたつをミックスして分析することが重要です。

【4P】で商品・サービスの特長を整理

4Pとは、

・製品(Product)
・価格(Price)
・流通(Place)
・販売促進(Promotion)

のことです。

「自社側の視点」から、新規事業の商品・サービスの特長を整理するときに使うフレームワークです。

【4C】で顧客からの見え方を整理

4Cとは、

・Customer Value(顧客価値)
・Cost(顧客にとっての経費)
・Convenience(顧客利便性)
・Communication(顧客とのコミュニケーション)

のことです。

「顧客側の視点」から、新規事業の商品・サービスのメリットを整理するときに使うフレームワークです。

【4P×4C】で新規事業の魅力を明確に

4Pと4Cの各項目はそれぞれ対応しています。
4Pにおける「事実情報」を、4Cにおける「顧客体験」と照らし合わせながら分析しましょう。

新規事業を進めていく上で陥りがちな状況の一つに、「自分たちの事業は世界一素晴らしい、絶対成功する!」と思い込んでしまうことがあります。
特に事業の具体的な商品・サービスを開発する際に陥りがちです。

しかし、そこで一度冷静になって、4Pと4Cを掛け合わせて客観的に分析することが重要です。

「素晴らしい」と思っていた商品・サービスが、顧客目線で考えると「意外と魅力的ではない」と見えることはよくあることです。実際に事業化する前にこのことに気づくことができれば、早い段階で商品・サービス内容を見直すことができます。

「事業構造整理」をするときに使える新規事業のフレームワーク

ここで一旦、事業全体の構造を俯瞰して整理してみます。

【ビジネスモデルキャンバス】で事業構造を俯瞰する

ビジネスモデルキャンバスとは、ビジネスモデルを可視化できるフレームワークです。

価値提案を中心に据え、左側が組織体制をはじめとする自社の要素、右側がマーケティングの要素、下2つが収益とコストの構造を示しています。

各要素を記入する順番は決まっていませんが、以下の順で進めると整理しやすいと思います。
ほとんどの要素を、ここまで見てきたフレームワークで出した情報を足掛かりとすることができます。

≪顧客≫
新規事業が対象とする顧客
⇒3CのCustomer

≪提供価値≫
顧客に提供する価値
⇒4P×4Cで明確にしたもの

≪チャネル(販路)≫
販売経路や、商品・サービスを顧客が認知する流れ
⇒4CのCommunication

≪顧客関係≫
顧客とどのような関係を構築するか
⇒4CのCommunication

≪収益≫
どのように収益を上げるか、利益率はどれくらいか
⇒SWOTやSTPで分析して算出

≪キーリソース(カギとなる資源)≫
ヒト、モノ、カネ、情報などの中から、提供価値を生み出すもの
⇒3CのCompany

≪主要な活動≫
提供価値のためのアクション
⇒STPのPositioningなど

≪キーパートナー≫
自社にないリソース・活動を提供してくれるパートナー
⇒SWOTのWeaknessを埋めてくれるもの

≪コスト≫
価値を提供するのにかかるコスト
⇒キーリソース、主要な活動、キーパートナーにかかるコスト

「顧客検証」をするときに使える新規事業のフレームワーク

課題を抱えているのは、顧客です。
だからこそ、顧客についてもっと深い理解をしなければなりません。

【ペルソナ分析】で顧客像を明確に

ペルソナ分析とは、顧客をより深く分析するためのフレームワークです。

新規事業の良質なお客様となってくれそうな顧客イメージを明確にすることで、
より商品・サービスを効率的にアピールすることができます。

そんな顧客の人物像を描くには、
年齢・性別・職業など基本的な要素はもちろん、
趣味・愛読書・好きなタレントなどより「個人」に準拠した要素も明確にすることが重要です。

さらには、口癖・悩み・恋愛に対する価値観など、行動や心理傾向も思い描くことで、商品・サービスへの共感ポイントを作りやすくなります。

実際の分析では、

【1】 大まかなターゲット層に対して情報収集

【2】 データ分析、情報のグルーピング

【3】 物語風にペルソナ作成

と、コスト・時間がかかりますが、商品・サービスデザインやマーケティングなど、
全てにおいて方針を固めやすくなるメリットがあるので、取り組んでおくべきです。

「仮説検証」をするときに使える新規事業のフレームワーク

ここまでのフレームワークは、全て「仮説」を立てるために使ってきました。
事業を取り巻く環境は今どうなっているのか、どんな顧客層を狙い、どのように勝ち筋を見つけていくかなど、
あくまで「おそらくこうだろう」を探るためのフレームワークを紹介しました。

最後は、ここまでで立てた仮説を「検証」するためのフレームワークです。
これを使うことで、新規事業が事業として成立するか、見極めていきましょう。

【ストーリーボード】でユーザーテストする

ストーリーボードとは、商品・サービスを通して顧客が体験する「ストーリー」を、視覚的に描写したものです。

さまざまなシーンで利用できるフレームワークですが、
仮説検証においては商品・サービスを実際に作る前に、ユーザーに利用体験をイメージしてもらえるというメリットがあります。

商品・サービスを利用するシナリオを漫画のように見せられるので、
単にスペックだけの商品説明よりも、よりリアルなユーザーの声が聞けるのです。

【MVP】で小さくはじめてみる

MVPとは、「Minimum Viable Product」の略で、日本語にすると「実用最小限の製品」を意味します。

まだ仮説しか立てていない段階で、商品・サービスを事業成立後と同様に作ってしまうと、それが市場に受け入れられなかったときに大きな損失となります。

そこで、シンプルな商品・サービスを開発して、それを顧客に使ってもらい、有用性をフィードバックしてもらうのです。

よく実例として挙げられるのが、「車」のMVPです。
車の実用性とは、「徒歩よりも楽に、早く移動ができること」なので、例えばその実用最小限の製品として「スケートボード」を作ります。
これを利用してもらい、顧客に受け入れられたら「車のニーズがあるかもしれない」と判断するのです。

UXの視点で、フレームワークを使いこなす

はじめに、新規事業を立案するときは「どんな課題を、どう解決するのか」が重要と述べました。

つまり、まず「課題=ニーズ」があることを見つけないと、新規事業をはじめることができないということです。

ニーズとは、時代とともに変化していくものです。

新規事業のタネとして、「今何が求められているのか」を見極めるために、
デザイン思考やマーケットイン・プロダクトアウトの考え方でアイデアを生み出すことも重要です。

■参考記事
どっちか一択?マーケットインとプロダクトアウトの正しい考え方
【デザイン思考とは?】身近な事例で分かる重要性と実践方法

そして、課題=ニーズをどう解決するかは、UX(ユーザー体験)の視点で考えるようにしましょう。

今回紹介したフレームワークはどれも便利で有用なものですが、
これにとりあえず当てはめるだけではいい事業立案はできません。

例えば、ストーリーボードを使って仮説検証するときは、より顧客の体験に即したストーリーを考えるなど、
「この新規事業によって、リアルな顧客はどのような体験ができるのか」を常に念頭に置いておく必要があります。

UX(ユーザーエクスペリエンス)の視点をベースにおいた上で、
この記事で説明したフレームワークをぜひ、効果的に使ってみてください!

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UXデザインについて 外部リンク